GREE田中さんが残したもの。

 さて、先日行われました、第1回アップグレードふくい。

 土曜日開催にもかかわらず、総勢57名の方々にお越しいただまして、GREE田中代表のセミナーはもちろん、交流会も昨年以上にたくさんの方にご参加いただき、大盛況となりました。

 さて、本イベントのメインコンテンツである、GREEの田中代表のセミナーについて、事務局なりに思うところがあった点等を、簡単にまとめてみたいと思います。


他の会社が5年でやることを、1年くらいでキャッチアップしたい。

 元々は、田中さんが海外で流行していたフレンドスターに着目。日本でこうしたサービスをはじめられないかということで、仕事が終わってから深夜にかけてのプライベート時間を利用した個人開発で作ったものだったそうです。

[フレンドスターに関する記事]
 http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20060758,00.htm

 個人的に続けても良かったのだけど、もっともっと急激に成長させたいという思いがあり、会社設立・増資による資金調達、オフィス移転と準備を整えているとのこと。

 また、ある利用者から「GREEは、田中さんにもしものことがあったらサービス終了なのですか?」という縁起でもない問い合わせをもらったこともあるそうです(笑)

 でも、個人的に続けているだけだと、そうなりかねないと思ったこともきっかけになったんでしょうね。


GREEのサービス名の由来

これは、社会心理学者スタンリー・ミルグラム氏の理論である「Degree of Separations」自分に10人の友達がいるとして、それぞれが10人の友達を持つとすると、これを6回繰り返すことで、自分の間接的な友達は1000万人いることになるというものだそうで、世界中の人がすべて6つの連鎖からなっていると提唱されているそうです。

で、この考え方に田中氏が共感してというか、そこから付けたんですって。


PVが増えればおのずと売り上げは増える

 純粋なバナー広告が売り上げを上げるには一番割がいいのだけど、それだけに頼りすぎると収益モデルとして不安定になってしまうので、コンテンツマッチアフィリエイト(導入済み)、リスティング広告(PPC広告と同義かな?)や個人課金も視野に入れながら、収益モデルを構築しているそうです。

 実際には、GREEは開設以来ずっと黒字。

 よく「SNSってどうやって収益上げるの?」って聞かれることが多いらしいのですが・・・結果がすべてですよねぇ。実際、それほど投資がかからないというのも大きいというお話でした。

 新サービスなども一杯考えられているらしく、どんどん追加していきたいとおっしゃってましたね。モバイル対応や、リアルイベントとの連動、法人向けにGREEのようなサービス機能を付加する事などを考えられているそうです。


「GREEを作る人」を作る人になりたい。

 これが田中代表の最も言いたかったことだったのではないかと、私なりに感じましたし、もっとも感銘を受けました。

 GREEを作った(作る)人で終わらず、後進をどんどん育てたいと。そうするためには、法人という公器を用意することで、継続的に新しいサービスを生み出せるんじゃないか、成長を維持できるのではないかと。

 だからこそ、最近はGREEというサービス自体よりも、そのサービスを提供するGREEという会社をキチンと作ることに注力されてきたそうです。

 開発者という枠にとどまらないというか、非常に大きく物事を考える方だなぁと関心・感動しました。


 目標は達成するためにある

 これまた、「グサッ」と来る言葉ですよね。

 目標は達成するためのもの、または、できるようにするためのもの。

 そのためにはまず数値化することが第一歩。逆に数値化できないような目標は、単純に達成できないか、達成したことが実感できない・はっきりしないものであると。
 この考え方は、楽天で働いていた時代に学ぶところが大きかったそうです。



 なるほど、言われてみれば確かにそうだなと。

 数値化できないものって、はっきりしない目標だし、数値化したとたん達成したかどうかはっきりしちゃいますもんね。

 これは、自分含めましてどなたでも即日参考にできる考えだと思います。


CGMは今から来る。

 CGMとは、Consumer Generated Media。
 ブログやSNSなど、消費者や個人が発信するコンテンツを基にしたメディアのことを指します。
 個人は日本だけでも、1億2000万人いてしかもどんどん発信する人口が増えていることや、こうした情報を2次利用するRSSや、ウェブサービスコンテンツマッチ広告、検索エンジンなどがどんどん発達していることで、今後も急成長が見込める。

 だからこそ、そうした場のひとつとなりうるGREEにかけているとのことでした。

 ただそのサービスがどうあるべきかというのは、なかなか見えないし、実際利用のされ方によって変化していくものでもあると思っている。だからこそ、自身でもわからないし常に変化してくでしょうというお話でした。



 CGMは今まさにこれから急激にやってくると確信している!

 だからこそ、GREEも今やる。行動する。

 しかも急激なキャッチアップを目指す!



 田中代表の、業界に対する思い・CGMに対する思い・会社であるGREEにかける熱い思いがひしひしと伝わってくる。

 80分程の間、盛りだくさんの内容を、少し早口に(笑)おしゃべりしてくださった、熱いセミナーでございました。